私のお気に入りのもの

「私のお気に入りの京都」「私のお気に入りの部屋」など「私」が展開する「私のお気に入り」シリーズの総本山。京都のことも書きますが、基本雑記です

【仕事】そして、同期は誰もいなくなった。

今週のお題「今の仕事を選んだ理由」

 

僕が就職活動をした時期は、本当にひどい不況の時で、内定率が過去最低のときだった。そんな時に仕方なく今の会社を選んだ。

 

そして、数年後、同期で同じ部署に残ったのは僕ともう一人だけだった。この仕事を初めて思うことは、大企業と言うのは、本人の希望とは無慈悲に動くことだ。僕は今、自分の希望の仕事につけていない。

 だから、やる気もなければ、ただ時間を浪費しているだけである。そして、周りの人間を見ていると自然とわかってしまうのだ。今の仕事は選んだものではなくて、単に理由もなく選ばれただけのものだということに。

 

 離職率が高いというが、当然だと思う。誰もローンのためにこんな生活を数十年したいのかと言われたら、今の世代は全くしたくないと思うだろう。また、将来の年金生活なんてものは、全く無いと考えている人がほとんどだから、「今、一生懸命仕事して、年金生活」なんて人間はほとんど皆無に等しい。

 

 要するに、仕事を選んだ理由なんてある人間が従業員をやっていることなど、かなりのレアケースなのだ。「選んだ」というのは、選ぶカードの枚数が多い人だけが与えられる権利であって、新卒採用の時にそのカードが多ければ、選べるし、少なければ選べないのだ。

 

 選ぶという行為を聞くと、自分の思い通りにやったように見られるが、実際は「親が」とか「お金が」とかがほとんどではなかろうか?

 

 「最近の若い人は仕事に定着しない」とか「人につかわれてはじめてわかる」とかやたらと「俺達、年寄りの考えが正しいんだ」的な人があまりに多くて驚くが、そういった人に聞きたい。「どうして、今の仕事を選んだのですか?」「今のあなたは魅力的なのですか」「休日は何をされているのですか」「キャリアプランはなんですか」と。

 

 魅力の無い人間ほど、「考えていない」と応えるはずだ。僕もその一人になりつつあるのだ。同期はどんどんいなくなり、若い年代はどんどんいなくなり、年齢の隔たりが広がり、会社でのコミュニケーションはなくなっていく。

同期が全くいなくなるのも時間の問題だと思っている。

 

(この文章は、同期がいなくなった悲しみと今の仕事は自分に向いていないと思って書かれているものである。)