【持論】若者が車に乗らない「理由」という主題がすでに破綻している件について
昨今、燃費不正問題で揺れている自動車業界だが、はてなブログの中では、車に関しての話題なんて皆無に近い。
それは、自動車関連のブログを見てはっきりとわかる。彼らは、「なぜ若者が車に乗らないのか」などと破綻した話題をよくしている。
【若者が車に「意図的」に乗らない】と思えるようなこの「ズレ」は、そもそもおかしいと思う。
まず、自動車評論家と呼ばれるプレスリリースをコピペが主な仕事の人たちが、「若者が車に乗らない理由」を追求できるのは、彼らが若者を知っていることが前提なのだが、その前提に至っていないことがほとんどだ。
また、「若者が車に乗る」という選択肢を選ぶまでにいくつかのステップがあるのだが、前提条件以前のことを追求していない記事が多い。
1.車を何にも知らないし、過去の遺物とすら思っている。
車に乗るためには、「メリット」を十分に把握する必要があるのだが、そもそもその機会がないし、自動車教習所に行くまでは、どんな仕組みで動いているのかいまいちわからない。
つまり、18歳までに興味以前の知識すらないので、興味すら持たないのだ。
車がないので、車を知る機会がない。
車について考えたことなんてひとつもない。
交通事故にあわないように避けるだけのもの。
車が何か分からない。
とても危険なもので、交通手段として、感じるメリットがほとんどない。
2.免許を持っていない
免許を持っていなければ、そもそも乗れない。
理由は1.が主な理由。
普段の生活で車を使うことがなかったし、就職先も通勤できる範囲が前提条件。
3.【若者が車に乗らない「理由」】は、若者は理由を考える以前に、理由を考えるほど「車を運転する未来」を考えていないし、そもそも「交通手段の選択肢」としてもあがらない。知識を集めようとも思わないから。
若者の周りには公共交通機関が発達して・・・だから興味がないという人もいるが、それは結果論。
ITやマスコミ、交通安全教育など、情報伝達の進歩で、交通事故+税金などの悪いニュースばかり展開されたら、「これは乗らないほうが身のためだな」と思われるだけなのだ。
さらに、環境に悪い・・なんて言われたら、だれが乗るのだろうか?
「高いから乗らない」のではない。「高くても乗らない」し「安くても乗らない」のだ。だって、「興味もないし、知らないし、デメリットしかない」から。
そして残された「車がどうしても必要な人たち」と「装飾品」のカテゴリーの両極端な層だけが残り、年を経るごとに、購入者層は減っていくのだ。
結局、若者にとって車は、絵画やダイヤモンドにも至らない「資産価値が年々落ちるだけの装飾品」と同じような、そんなレベルなのだ。
今回の燃費問題は、特に「どうしても必要な人たち」を突き放した結果となった。
少ないパイを争う衰退産業になったのだ。